明石農園さんから、「日本ほうれん草」。
葉っぱ、ギザギザ。
根は鮮やかな赤色。
あくが少なく、柔らかい。
赤い根の部分が一番甘さがあります。
今出回っているほうれん草は、ほとんどが「西洋系」や「東洋系と西洋系の交雑種」と言われるもの。
西洋系は土臭さがあって、葉が肉厚なので炒め物に向きます。
交雑種は西洋系と東洋系の間をとったような感じ。
昔の日本では普通だったこのほうれん草。今ではあまり栽培されていないそうです。
収量が少ないからというのもありますが、一番厄介なのはそのタネの形ではないでしょうか。
星形のような形で、しかも先が鋭く尖っています。
西洋系や交雑種は丸いタネなので機械で問題なく播けます。
東洋系はこんな感じですから機械ではなかなか播きにくいでしょうし、手で播くにもトゲが刺さって痛い
収量が少なく作業性が悪い。
となれば作られなくなるのも無理はないですよね。。
でも、前述のように、美味しいのです。
日本ほうれん草も西洋ほうれん草も、それぞれ特徴があって美味しいのですが、日本ほうれん草には日本ほうれん草の良い味があります。
昨日お浸しでいただきました。
昔食べていたのはこれだろうなぁ。
シャキッと、えぐみなく、優しい甘さ。
自然栽培の明石農園さん。
このほうれん草は長年自家採種を続けてきたものだそうです。
日本ほうれん草の旬は、今。
冬です。
昔ながらの旬の味を味わってみませんか。
効率や値段だけで選んだら、無くなっていく味もあります。
無くなっていくタネもあります。
「たのしむ」
季節や、味や、ものがたりを「たのしむ」。
そんな選び方も、無くさないようにしたいなぁ。
そんな事を想う、赤い根っこの明石さんのほうれん草。
尖ったタネの、ほうれん草です。